HR及びリクルート事業を行うナイロビ発のテックスタートアップFuzu(フズ)が、2020年3月10日にシリーズAにおいて386万ドルを調達しました。Sparkmind.vc、Finnfund、Cornerstone Enterprises、Seedstars International、Barona、Aucfan Incubate、Kepple Africa Venturesなどが資金提供者となっています。
2015年にナイロビに設立、2018年にウガンダへと事業を拡大したFuzu。AIを活用し、企業と求職者向けにトータルキャリアサービスを提供しています。今後はリクルートプラットフォームを新たなフェーズへと拡大させるとともに、事業をアフリカ全土へと広げていく予定です。
ケニアの就職事情
ワールドバンクによると、2019年、ケニアの若者(15~24歳)の失業率は18.3%。この数字はサブサハラアフリカ平均の13.1%、世界平均の12.8%を大きく上回っています。
また、ケニアには新卒採用制度がないため、大学を卒業しても就職できる学生は極一握りです。いまだに血縁や同民族の求職者を優先的に採用、能力や経験ではなくコネが就職に直結するケースが多く存在し、選択肢の少なさに頭を抱える若者は多くいます。
人口増加に伴い毎年約100万人の若者が新たに労働市場に流れる一方で、ただでさえ限られているポストの80%はインフォーマルセクターであり、仕事を得られず自営業を始めたり、中には働くことそのものを諦めてしまう者も少なくありません。
Fuzuのサービスと込められた想い
最高経営責任者(CEO)ジュッシ・ヒンカネン氏は、「全ての人間は才能を持って生まれ、全ての企業はクライアントへの自社の価値を最大化したいと願っている。しかし、機会やサポートへのアクセスの欠如が彼らを真の可能性から引き離している。」と述べました。
アフリカにおける就職と採用の状況を変えることを目標に立ち上がったFuzu。AIを活用し、求職者には求人情報の掲載・マッチング、キャリア学習サービスを提供し、企業には求職者のデータベースや採用サポートサービスを提供することで、これを達成しようと奮闘しています。
「我々は、就職機会へのアクセス、パーソナライズされた学習とガイダンスを提供することでアフリカにおける就職と採用の状況を変えていきます。また、企業が適切な人材と市場データにアクセスできるようにすることで、企業の成功の可能性を最大限に高めます。我々の目的は、アフリカの雇用市場を変革し、人々がキャリアを通じて学び、成長するのを支援することです。」とヒンカネン氏は強調します。
Fuzuは5年間でその存在感を強めました。今ではナイロビで最も人気のあるリクルートプラットフォームの一つで、750万人以上のユーザーを抱えており、また、M-KOPAやMicrosoftなどの有名企業も含む300以上の企業がFuzuを利用し採用活動を行っています。
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《参照》
2020年3月15日閲覧
『Kenyan HR-Tech/Recruitment Startup, Fuzu, Secures USD 3.8 Mn Series A Funding』
『Unemployment, youth total (% of total labor force ages 15-24)』
『大手企業も導入開始、ケニアの求職事情を変えたハッシュタグ『#IkoKaziKE』』
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