今回は原油安の影響を受けているナイジェリア経済についてお伝えします。
3月30日、コロナウイルスのパンデミックの中での原油価格が下落し、一時原油価格は1バレル$22.58まで下落しました。これは2002年の11月以来の下げ幅となっています。
新型コロナウイルスの影響で企業が生産を削減、停止したことにより、原油価格は半分以上に下落しました。他にも政府が大都市のロックダウンを行ったことにより、石油の使用が減少し、需要が落ち込んでいます。
原油安の影響をうけるナイジェリア経済
ナイジェリア政府は昨年12月に2020年の予算法案を可決し、総支出を10.59兆ナイラ(約3.1兆円)とすることを承認しました。
しかしこの予算を組む際、原油価格が$57であることを仮定していたため、ナイジェリア政府は大幅に予算を組み直しました。
財務大臣のZainab Ahmed氏は、政府は民営化した収益50%削減することを実施することを述べました。
また、政府は原油基準価格を$30まで引き下げることを発表しましたが、原油の生産量は以前の予算の見積もりと同じく、1日あたり218万バレルのままです。
原油価格は下落し続けており、ナイジェリアは未販売の原油の買い手を探すという困難な局面を迎えています。
また、ナイジェリアの主な収入源が石油であることから、アナリストは世界的な景気後退の中でナイジェリア経済が不況に陥ってしまうのではないかと心配しています。
ナイラの切り下げの可能性も
石油価格の下落によって引き起こされた通貨危機は、不況や国の通貨であるナイラの切り下げなど、様々な結果につながる可能性があります。
3月27日にはナイジェリア中央銀行が通貨レートを15%下げる「調整」をしました。これはあくまでも「調整」であり、切り下げではないと述べています。
今後も原油価格の下落が続いた場合、ナイラの切り下げに踏み込む可能性は高くなると考えられます。
引き続き、ナイジェリア経済の動向を見ていく必要がありそうです。
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《参照》
2020年4月7日閲覧
『COVID-19 Threatens Nigeria’s Economy』
『Coronavirus: More troubles for Nigeria as oil price crashes below $20 — lowest in 18 years』
『Uncertain outlook for Nigerian economy』
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