ケニアの農業物流スタートアップ、Twiga Foods 3,000万ドルを調達!勢い続く!

2019.11.13
ANZA編集部
ケニアの農業物流スタートアップ、Twiga Foods 3,000万ドルを調達!勢い続く!

ケニアの農業物流スタートアップ、Twiga Foodsは、Goldman Sachsを始めとする投資家から合計3,000万ドルを調達しました。同社は、この資金を使用してナイロビに流通センターを設立し、農業製品とFMCG製品(生活必需品)の両方のサプライチェーンサービスの提供への転換を進める予定です。

 

Twinga Foodsとは?

2014年に、ケニアで設立されたスタートアップ。共同創業者の一人であるGrant Brooke氏は、オックスフォード大学で流通の研究をしており、2008年にケニアに訪れました。その際に、ケニアのバナナの価格とドバイのバナナの価格がほとんど同じだったことに疑問を持ちました。ケニアでは、96%の食品やFMCGがインフォーマルセクター(中小規模の小売店)を通じて販売されていました。そのため、購買者の手に届くまでに、多くの業者が仲介し、価格が高くなるという問題がありました。また、バナナの50%以上のロスが、農家とマーケットの間で起こり価格の上昇につながっていました。そこで、Grant Brooke氏は、ケニア国内のサプライチェーンを改善しようと決意し、同社を設立しました。

 

西アフリカの市場への進出を目指して

現在、ナイロビに本社を置く同社は、モンバサを含むケニアのより多くの都市へのサービス拡大に投資します。現在、17,000の農家と8,000のベンダーのネットワークを介して、1日に約3,000のアウトレットに農産物を提供しています。また、M-Pesaのモバイルマネーを使用して、モバイルアプリ経由で決済、また商品交換を調整できます。今後は、2020年第3四半期までにパンアフリカの拡大を目指しています。

「私たちは西アフリカの市場に大きなチャンスがあると考えている。」、共同創業者でCEO、Peter Njonjo氏はTechCrunchに話しました。

 

GSも期待するアフリカスタートアップ

Goldman Sachsは、TwigaのシリーズBの資金調達のリードとなりました。近年、Goldman Sachsを始めとする米国に本拠を置く金融会社は、eコマースベンチャーJumiaや南アフリカのフィンテックスタートアップJumoなど、アフリカのいくつかのスタートアップを支援しています。

 

サプライチェーン製品の多様化

Twigaの資金調達は、1,000万ドルの調達が行われた11か月後に、FMCGおよびその他の消費者製品のB2Bサプライチェーンに移行することで、追加の収益源を創出すると発表しました。これに先立ち、同社は主に農産物に焦点を当て、より効率的に農家の農産物を市場のプラットフォームを構築しましたが、近年、サプライチェーン製品の多様化に迅速に取り組んでいます。

「私たちは果物と野菜だけをやっているわけではなく、FMCGとの割合は半々である。」とNjonjo氏は言います。「会社として少しピボットし、インフォーマルセクターを集約し、テクノロジーを使用し、その購買力を使用して都市全体でより低価格で、より良い商品を提供する。」

 

eコマース分野での優位性を示す

Njonjo氏によると、Twiga Foodsはケニアでの収穫後のこれまでの損失を、Twigaネットワークで市場に投入した製品の30%から4%に削減したと言います。改善されたサプライチェーンからこれらの利益をより多くの種類の食品に移転することは、経済および消費者にとってメリットがあると信じています。

また、同社のサプライチェーンにより、既存のプレーヤー、オンライン小売業者のJumiaよりも有利なマージンでB2Cとしてのeコマースに参入、または供給できる立場になります。同社は、B2Cのeコマース分野での優位性を考慮しています。「ナイロビの180,000の小売店にサービスを提供できる場合、最も遠い顧客であっても、店舗から2キロメートル未満しか離れていない。それが、B2Bプラットフォームの上にB2Cビジネスを構築する力。だから間違いなく、可能性はある。」とNjonjo氏は主張します。

このように、同社がアフリカのオンライン小売の供給または参入に向けてピボットできるという推測の余地を残していますが、今のところ、同社は現在のモデルのパフォーマンス指標に注力しています。

「収益と収益性に関するデータは公開していない。しかし、今後12カ月の規模拡大に伴い、ユニットエコノミクスが最前線で中心となり、コストよりも早くマージンを拡大できるようになる。」とNjonjo氏は述べています。

 

Facebookの創業者、​マークザッカバーグ氏も訪問

ケニアは、人口の約40%が農業に従事しています。他のアフリカ諸国も農業従者の割合が非常に高いからこそ同社のサービスは、非常に価値が高いと言えます。Facebookの創業者である​マークザッカバーグ氏がケニアに訪問していた際も、同社を訪問したことで話題になりました。同社の今後のアフリカ全土へのサービス拡大に注目です。

アフリカ進出をご検討中の企業様はぜひANZAまでお問い合わせください。
アフリカ進出計画のご相談はもちろん、アフリカ駐在員によるクイック調査アフリカ現地企業ニーズ情報の提供現地視察のプランニング現地テスト販売など幅広いサービスをご用意しております。メールマガジンも配信しておりますので、ご希望の方はこちらよりご登録ください。

ANZAは日本企業のアフリカ進出を支援するAAICが運営しております。
AAICのこれまでのアフリカでのプロジェクトはこちらからご覧いただけます。

<参照>
Kenya’s Twiga Foods eyes West Africa after $30M raise led by Goldman

https://techcrunch.com/2019/10/28/kenyas-twiga-foods-eyes-west-africa-after-30m-raise-led-by-goldman/

 

 

この記事が参考になった
アフリカ進出をご検討中の企業様は、
ぜひANZAまでお問い合わせください。
ANZAは日本企業のアフリカ進出を支援する
AAICが運営しております。

AAICのこれまでのアフリカでのプロジェクトは
こちらからご覧いただけます。

Pick Up

よく読まれている記事

月間
年間

まだデータがありません。

ANZAメールマガシンへのご登録はこちら

    Follow Us