ルワンダ発のスタートアップKashaは、女性の健康、衛生、セルフケア製品へのアクセスを改善するためのプラットフォームです。そのサービスをアフリカ全土へ広げるため、フィンファンドから100万ドルの投資を獲得しました。
アフリカの女性の事情
生理用品を買いに行くことができず、使い古しの布を折りたたんで生理用ナプキンとして使用する女性が多くいます。布が清潔に保たれていないため、感染症や破傷風、膀胱炎を発症してしまうことも少なくありません。また、吸収力が弱いため、経血が漏れてしまい、においが充満したり服が汚れてしまうリスクがあることから、学校に行けない女子生徒も存在します。
また、学校できちんとした性教育がなされないため、妊娠して中退してしまう女子学生がいるのが実情です。特に、イスラム教の国では性交や避妊について話すことがタブーであるため、10代の妊娠が増え、妊娠しても誰にも相談できないケースが多くあります。
Kashaが守りたいもの
2016年7月にルワンダで設立されたKashaは月経ケア製品、避妊薬、医薬品や美容品など様々な製品を低価格で販売しており、購入した製品が他者に見られることなく購入者の手元まで届きます。
同社のシステムでは、顧客がウェブサイト、モバイルアプリ、ショートメッセージ又は電話を介して製品の注文が可能です。スマートフォンやインターネットに接続する必要はありません。また、スキンケアやマラリア、出産についてなど様々な分野の電話相談にも応じており、女性のエンパワーメントとセルフケアに重点が置かれています。
Kashaは昨年ケニアに事業を拡大しました。今回、さらなる事業拡大のために、フィンランドの投資会社、フィンファンドから100万ドルの資金調達を行いました。
同社はこれまでに55,000以上のユーザーを獲得しており、ルワンダとケニア合わせて600,000近くの製品を提供しています。現在は新型コロナウイルスの影響により、消毒液やビニール手袋などの衛生用品の売れ行きが好調です。
「我々は顧客に重点を置いています。顧客が最も必要としているものを最も目立たない方法で届けます。また、私たちの目標は、新興国の女性がヘルスケア製品を入手する方法を変えることです。今回の提携を通じて、ルワンダ・ケニアでの存在感をさらに高めると同時に、アフリカの他の国、さらには他の大陸にまでサービスを拡大していきたいと考えます。」とKashaのCEOジョアン・ナビクセル氏は述べました。
今回の投資は、フィンファンドにとっても、スタートアップの男女平等促進という点において、大きな功績となりえます。
Kashaは女性のヘルスケア製品やヘルスケア情報へのアクセスを増やしながら、農村地域の低所得女性を雇用しています。2人の女性によって設立された同社は、管理職の半分、取締役会のメンバーの半分を女性が占めているのです。
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《企業情報》
Kasha
■設立年:2016年
■本社所在地:ルワンダ
■資本金:100万ドル
■企業URL:http://www.kasha.rw/
■事業概要:モバイルを通じた月経ケア製品、避妊薬、医薬品や美容品などの販売
《参照》
2020年4月6日閲覧
『Rwandan female-focused e-commerce platform Kasha secures $1m funding for expansion』
『Kasha website』
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