現在、2023年にコートジボワールで開催される、アフリカのサッカーリーグ1位を決める、アフリカネイションズカップ(AFCON)の予選が行われています!
予選には48か国が参加しており、4か国ずつ12のグループに分かれ、出場権(各グループの上位2か国)を目指し奮闘中です。アフリカネイションズカップの歴史や黒魔術について紹介した前編はこちらをご覧ください。
アフリカネイションズカップ2023予選
グループA:ナイジェリア、シエラレオネ、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ
グループB:ブルキナファソ、カボベルデ、トーゴ、エスワティニ
グループC:カメルーン、ケニア、ナミビア、ブルンジ
グループD:エジプト、ギニア、マラウイ、エチオピア
グループE:ガーナ、マダガスカル、アンゴラ、中央アフリカ共和国
グループF:アルジェリア、ウガンダ、ニジェール、タンザニア
グループG:マリ、コンゴ、ガンビア、南スーダン
グループH:コートジボワール、ザンビア、コモロ、レソト
グループI:コンゴ民主共和国、ガボン、モーリタニア、スーダン
グループJ:チュニジア、赤道ギニア、リビア、ボツワナ
グループK:モロッコ、南アフリカ、ジンバブエ、リベリア
グループL:セネガル、ベナン、モダンビーク、ルワンダ
アフリカネイションズカップ過去10大会の優勝・準優勝国
年度 | 優勝国 | 準優勝国 |
2004 | チュニジア | モロッコ |
2006 | エジプト | コートジボワール |
2008 | エジプト | カメルーン |
2010 | エジプト | ガーナ |
2012 | ザンビア | コートジボワール |
2013 | ナイジェリア | ブルキナファソ |
2015 | コートジボワール | ガーナ |
2017 | カメルーン | エジプト |
2019 | アルジェリア | セネガル |
2021* | セネガル | エジプト |
*2021年大会はコロナの影響で2022年に順延になりました。
ザンビア vs コモロの試合を観戦してきました!
6月7日(火曜日)に行われたザンビア対コモロのアフリカネイションズカップの予選を観に行ってきました。アフリカネーアフリカネイションズカップ2023の予選であり、ザンビアはコートジボワール、コモロ、レソトと同じ予選グループHです。
はるばる歩いて来る人まで?!サッカー応援は国民行事
18時キックオフの試合でしたが試合が始まる2時間前からスタジアム周辺の交通渋滞が始まり、会場までたどり着くのに苦労しました。スタジアムの近くではザンビア代表のユニフォームやご飯などを道端で売る人やザンビア代表のユニフォームを着て遠くから徒歩で観戦に来る人を見かけました。
留学中のザンビア大学では学生がバスを手配して大人数でスタジアムまで向かい、また、授業の連絡をするのに使用しているWhatsAppのグループチャットでは、予選があるから課題の提出期限を遅らせて欲しいとクラスの代表にたくさんの生徒がお願いし、試合前からこの予選にかける想いをひしひしと感じました。
激混みのスタジアムに圧倒される
試合会場ではたくさんの人であふれかえっておりすぐには会場に入ることができませんでした。ザンビアで開催される他のイベントでは開始時間の前に人が集まることがほとんどないのでサッカーの持つ力は大きいと感じました。
会場の外では大声で応援歌を歌う人や楽器を演奏する人などで盛り上がっていました。楽器などの音量がかなり大きく近くにいる友人と会話するにも大声で話さなければならず、ザンビア人の試合にかける思いに圧倒されそうになりました。
スタジアム内は人の移動などもあり外と比べて少し静かな印象で、飲み物や食料なども通路のあちこちで売られていました。僕もポテトとチキン(約400円)を買いましたが、すぐに食べ物が完売していたため、サッカーの試合はザンビア人にとって大きな収入源になるのではないかと感じました。
会場にはULENDOと呼ばれるUberのようなものまで移動しましたが、ドライバーの方もサッカーはみたいが今日はビジネスの日だとはりきっていました。
観客席は料金が4種類あり、日本円で約8,000円(K1000)のVIP席、約1,600円(K200)、800円(K100)、400円(K50)の席があり800円の席にしました。
席に着く前は試合が見えづらいかもしれないと不安でしたが、グラウンド全体が見える位置で安心しました。800円の席は若い人は少なく、中年のカップルや社会人の男性が多い印象でした。試合前は多くの人が写真撮影で盛り上がっていました。
いよいよキックオフ!
試合が始まるとより一層盛り上がり、ザンビア代表がコモロ代表からボールを奪うたびに大きな歓声があがり、試合終了までサポーターの体力が持つのか心配になりました。
ザンビア人の友人によるとザンビア人サポーターは応援で血圧が高くなるかもしれないので、事前に血圧を下げる薬などを飲むなどして準備している人が結構いるみたいです。
前半開始早々にザンビア代表のディフェンスとキーパーの連係ミスで失点しましたが、「ミスを気にするな」「信じているから頑張れ」と叫んでいる人が多く、サポーターの温かさを感じました。
試合中は基本的にサポーターの人々は英語で話していましたが、シュートを外したり、ボールを取られたりするとイーウェイ(あなた)やアーウェイ(No)など現地語が飛び交い、また、チアリーダーのような子供たちが終始応援していました。ザンビア代表が得点を取るとチポロポロ(ザンビア代表の愛称)イエ―とみんなで歌ったり、周りにいる人とハグやハイタッチなどをしたりと盛り上がりは最高潮に。
結果は2対1でザンビア代表が勝利しました!試合が終了するとサポーターの人々はグランドに乱入し喜びを爆発させ、バク転をする人や踊る人、走り回る人など各々ユニークな方法で喜びを表現していました。
会場でサポーターにインタビューしました!
実際のサポーターの声を届けようと、試合のハーフタイムと終了後に、アフリカネイションズカップについてどのように考えているのかや黒魔術についてどのように感じているのか、周りにいたザンビア人サポーターたちにインタビューしました。
Q1. ザンビア人にとってアフリカネイションズカップとは?選手にどのようなことを期待しますか。
Aさん(男性、40代):一番の目標は2012年の時のように優勝して欲しいと思っています。最近のザンビア代表はタレントがそろっているにも関わらずチームとしてはあまり機能していないように感じています。今日の試合のような最高な試合をもっと続けていってほしいですね。
Bさん(男性、20代):優勝できるかどうかは他のチームの強さによって大きく異なるので、できることを全てやってほしいと思っています。サポーターとしてどんな場面でも全力で応援し続けます!
Q2. ザンビア人にとってサッカーとは?
Cさん(男性、40代):サッカーはリクリエーションです。たくさん投資するほどのもではないですが、みんなで楽しむことができます。ザンビアでもっともよく行われているスポーツで、ほとんどの男性はサッカーに夢中です。
Dさん(男性、20代):ザンビア人にとってのスピリットです。サッカーが一番でありサッカーに勝るものはありません。健康を保つためにも重要なものだと感じています。
Q3.なぜザンビア代表を応援していますか。いつから応援していますか?
Eさん(男性、30代):生まれたときから応援しています。応援することで国がもっと強くなって欲しいと思っています。国のためにプレーすることはできないですが支えることはでき、チームのことを常に信頼しています。
Fさん(男性、50代):かなり昔から応援しています。自分の国を応援することに誇りを感じており、応援することはモラルだと考えています。この国に生まれたことも大きな理由になっています。
Q4. 黒魔術を使っていますか/ アフリカネイションズカップに黒魔術は存在すると思いますか?
Gさん(男性、50代):アフリカだからあるに決まっています。過去に目撃しましたが、あまりどういった感じだったのかは覚えていないです。たしかグランドに何かを置いていたと思います。
Hさん(男性、30代):ここはアフリカだから行われているかもしれないですが今のところ黒魔術をサッカーで見たことないです。過去にあったかもしれないですが今はそういった文化を変えようとしていると思います。ザンビアは絶対に黒魔術は使わず正々堂々と戦うと信じています。
Iさん(女性、20代):見たことは無いですが過去にあったことは覚えています。セネガル代表がどこかの試合で使ったはずですが、あまり覚えていないです。ザンビアでは絶対に黒魔術は使わないです。
Jさん(男性、20代):アフリカサッカーでは黒魔術はよく使われていますよ。エースストライカーがよく呪術を使っていると信じられています。だからエースストライカーはシュートがうまいです。僕が聞いた話だとエースストライカーが打ったシュートがライオンに見えキーパーが動けないことがよくあるみたいです。
Q5. サッカーをしていますか?好きな選手は誰?
Kさん(男性、30代):ボールが怖くてサッカーをしていないです。ファッション・サカラ選手とエノック・ムウェプ選手が好きです。
Hさん(男性、40代):昔はしていましが、今はしていないです。エノック・ムウェプ選手が好きです。
Fさん(女性、20代):したことないです。エノック・ムウェプ選手とパトソン・ダカ選手が好きです。
全体的に攻撃的な選手が注目を集めていました。特にブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(プレミアリーグ)に所属するエノック・ムウェプ選手が人気です。最近日本代表の三笘薫選手がブライトンに移籍したためムウェプ選手と三笘選手が同じ試合に出るのは時間の問題かもしれません。
ザンビアの食文化―サッカースタジアムで販売していたスナック
チキンとポテトを試合会場で食べました。値段は約400円ほどで、現地のサポーターの方も列に並んで購入していました。
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出典:
Yahoo! Japan ニュース. “AFCONの予選組み合わせが決定! 前回準優勝のエジプト代表はベスト16の2カ国と予選で同居《アフリカ・ネーションズカップ》”. Yahoo! Japan ニュース. 2022年4月20日.
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fcdb37a5a9bc6573fee6b216633dffebeb49c93, (2022年6月22日)
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