【日本企業進出事例|南アフリカ】アフリカの音楽業界を牽引、ソニー

2020.04.06
ANZA編集部
【日本企業進出事例|南アフリカ】アフリカの音楽業界を牽引、ソニー

ANZAは日本企業のアフリカ進出を支援しております。

今回は、アフリカにエンターテイメントを届ける日系企業、ソニー株式会社についてご紹介します。

ソニー株式会社について


多国籍コングロマリットであり、ソニーグループを統括する事業持ち株会社。もともとは電気通信機及び測定器の研究・制作を目的として設立されたものの、その後は外資との合併による事業の多角化が進み、現在は世界首位のCMOSイメージセンサーやゲームなどのエレクトロニクス分野をはじめ、映画、 音楽などのエンターテイメント事業にも力を入れています。

その他、グループ子会社を通じて銀行業・生命保険業・損害保険業・不動産業・放送業・出版業・アニメーション制作事業・介護事業・教育事業・電気通信事業も手掛け、海外に86の拠点をもち、グループの連結売上の70%を海外が占めるグローバル企業です。

アフリカでの事業/動向


同社はアフリカ南部・東部・西部で各地の音楽ニーズに合わせた製品をハードとソフトの両面から販売しています。

ハード面では大型音楽オーディオ機器の販売がメインとなっており、日本法人の子会社を南アフリカに設立し、1996年より事業展開しています。南アフリカ市場で成功を収めた後、ナイジェリアでも販売を開始しました。

ソフト面においてはSony Music Entertainmentによる音楽コンテンツを配信しています。南アフリカでの事業に加え、近年は西アフリカ、東アフリカへも事業を拡大しており、各地で地元の人気アーティストと契約、携帯通信会社との提携を通じて販売チャネルを強化しています。

大型オーディオ機器「MGONGO」の販売


同社は、所得が低くても音楽に支出する人が非常に多いというアフリカ特有の消費性向に注目しました。

現地ニーズを調査し、低音域を高音質化した製品を独自開発、主要な販売チャネルである家具店の分割払い制度を利用することで、多少高価格でも購入を可能にしたのです。

そうして一時はオーディオ機器シェア85%を獲得するなど、南アフリカで成功を収めた同社は、2016年にナイジェリアで商品展開を開始しました。

その後ケニアでも商品を展開し、2018年には最新デジタルカメラa9モデルをケニア市場に投入したことで話題となりました。

音楽コンテンツ配信でアフリカの音楽業界を牽引


Sony Music Entertainmentは、ミュージック及びエンターテイメントのWebサイトVEVO、AppleMusicの開発および配信を行うApple、世界的な動画共有サービスYou Tubeとパートナーシップを組み音楽コンテンツを配信、収益を上げています。


進出の際の戦略は大きく分けて2つあり、1つ目は両国の人気アーティストと契約しブランディングを強化したことです。特にナイジェリアでは人気歌手’Davido’と世界デビューを目指した契約を果たし、大きな話題となりました。2016年には、タンザニアのボンゴフレーバ(スワヒリPOP)の歌手、アリキバとも契約を締結しました。


2つ目は地元の通信会社との提携による販売チャネルの強化です。アフリカでは、多くの人が海賊版、コピー版、YouTubeで音楽を視聴し、潜在的なマーケットの大きさに対して音楽コンテンツの売り上げ規模が小さいという問題がありました。その問題を解決するために、同社は携帯通信会社と提携し、それら経由で音楽コンテンツの販売を実施したのです。


また、2019年には、アフリカのミュージック・ストリーミングメディア大手「Boomplay」と戦略的パートナーシップ協定を結んだことを発表しました。Boomplayはアフリカ最大のミュージック・ストリーミングプラットフォームであり、現在ナイジェリア、ケニア、ガーナ、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、ルワンダ、カメルーン、コートジボワール、セネガルなどのアフリカ諸国に市場を集中させています。2019年10月末時点で、同社のユーザー数は6000万人を超えています。 このように、ソニーはアフリカでより多くの人々に音楽を届けられるよう奮闘しているのです。

FIFAワールドカップのパブリックビューイングをコートジボワールで実施


同社は、自社商材の販売以外にも様々な取り組みを実施しています。

その1つが、JICAと共同で実施したFIFAワールドカップのパブリックビューイングの実施。FIFAワールドカップブラジル大会期間中の2014年6月14日から30日にかけて、コートジボワールの13か所で行われ、合計1万3800人の国民が参加しました。

本プロジェクトは、コートジボワールにおいて、サッカーが国民に力と希望を与えるとの考えのもと、ソニーの持つ映像・音響技術や蓄電技術を活用するために考案されたものです。

パブリックビューイング会場に設置したブースにおいて実施した、テレビとともに使えるサウンドスピーカーやプロジェクタ—機能搭載のビデオカメラ ハンディカム®などのデモンストレーションを通じ、コートジボワールの人々に感動体験を届けました。

このように、様々なアプローチで着々とアフリカへ進出するソニー。
今後の動きにも注目です。

アフリカ展開ポイントまとめ

1, 現地の音楽ニーズに合った製品の提供
2, 人気歌手や携帯会社との提携

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国別情報

南アフリカ

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<企業情報>
■企業名:ソニー株式会社
■上場/非上場:上場
■従業員数:連結 125,300名(2015年)
■売上:2兆4,632億円(2019年12月期)
■営業利益:3,001億万円(2019年12月期)
■時価総額:7兆8,938億円(2020年4月25日時点)
■企業URL:https://www.sony.co.jp/


《参照》
2020年4月5日閲覧
https://www.sony.co.jp/
https://www.sony-mea.com/en/electronics/corporate?cid=gwt%3Afooter%3Aotherlinks%3Acorporate%3Aen_MEA
https://www.jica.go.jp/press/2014/20141002_01.html

 

 

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