【日本企業進出事例|南アフリカ】アフリカで圧倒的存在感を誇る、トヨタ自動車

2020.04.13
ANZA編集部
【日本企業進出事例|南アフリカ】アフリカで圧倒的存在感を誇る、トヨタ自動車

ANZAは日本企業のアフリカ進出を支援しております。

今回は、アフリカで圧倒的存在感を誇るトヨタ自動車株式会社を紹介します。

トヨタ自動車株式会社について


世界的な自動車メーカー。「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」をキーワードとするトヨタ生産方式は、今や世界でも模範とされるべき概念となっています。

トヨタ自動車(以後、トヨタ)は、2018年の世界の自動車メーカー20社を対象とした販売台数のランキングで1060.3万台を売り上げ、VW(フォルクスワーゲン)、ルノー・日産・三菱自動車につぐ世界第3位の位置につけています。

また2011年時点では26の国・地域に50の製造事業体を持つ大手グローバル企業に成長しています。

アフリカでの事業/動向


今日では、アフリカの町中でよく見かけるようになったトヨタの四輪自動車。そのアフリカ初進出は、1957年にエチオピアに「クラウン」など12台輸出したことでした。

それから1950年代後半に南アフリカ、ナイジェリア、アンゴラなどにも「ランドクルーザー」を輸出しました。

現在では、南アフリカ、ケニア、エジプトの3つの生産拠点をアフリカに持ちます。

それぞれの生産拠点の事業内容は異なり、南アフリカでは車両の生産及び部品生産や輸出を、ケニアではランドクルーザーや三菱車などの車両組み立てを行い、エジプトでは車両委託請負生産を行なっています。

豊田通商に営業業務を全面移管へ


2019年1月には、トヨタのホーム&アウェイ戦略に基づいて、同社のアフリカ市場における営業業務を豊田通商に全面移管しました。なおToyota South Africa Motors (Pty) Ltd.の現地事業は含まれていません。

この豊田通商への全面移管の狙いは、より市場に近い「現場」でトヨタと豊田通商の両社社員がともに切磋琢磨することで、トヨタグループ一人ひとりの人材育成が促進されることです。

また、業務の効率化を進め、アフリカでの取り組みを強化することにより、アフリカの顧客に対してより良いサービスを提供することも狙いとしています。

トヨタのアフリカ事業の特徴

 

BtoG、BtoB市場を核とした事業進出戦略


国連機関・NGO・現地政府機関・現地政府企業に対して自社の製品を大量に提供し、アフリカ市場の重要顧客として安定的な事業展開を行なってきました。また、低所得者層が利用するトラディショナルリテール(個人商店、市場など)向けの営業を実施してきました。

インドからアフリカへの進出


トヨタは、インドから低価格車「エティオス」を南アフリカに輸出しています。

また、2017年2月6日の業務提携に向けた覚書締結に基づき、2019年3月、スズキがインドで生産する小型車(スズキ名 バレーノ、ビターラブレッツァ、シアズ、エルティガ)をトヨタのアフリカ市場向けにもOEM供給することを発表し、さらに事業を拡大していく動きを見せています。

福利厚生にエイズ対策を組み込む


トヨタは、南アフリカで一万人を雇用し、現地でも最大級の雇用先の1つです。

現地のエイズ流行は南アフリカトヨタの生産に大きな影響を与えることになります。

そのため、1993年からは、経済活動を維持させるためにもエイズプログラムを実施し、社会貢献にもつながる対策を行なってきました。

アフリカで飛び抜けた存在感を示すトヨタ自動車。

今後は、その担い手を豊田通商に移しながらも、さらに事業を拡大させていくことに期待です。

アフリカ展開ポイントまとめ

1、BtoG、BtoB市場を核とした事業進出
2、インドからアフリカへの低価格車の輸出
3、現地現物主義
4、総合商社の豊田通商との連携

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国別基礎情報


南アフリカ

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《企業情報》
■企業名:トヨタ自動車株式会社
■上場/非上場:上場
■従業員数:370,870名(2019年)
■売上:連結 30兆2260億円(2019年)
■営業利益:2兆4680億円(2019年)
■時価総額:約21兆円
■企業URL:https://global.toyota/

《参照》
2020年4月10日閲覧
【2019年版】世界自動車メーカー販売台数ランキング ―トップは3年連続のVW
アフリカ市場におけるトヨタ自動車の営業業務を全面的に豊田通商へ移管する検討に合意
トヨタとスズキ、新たな協業検討に合意

 

 

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