病院や画像センターと放射線科医師をオンラインで結ぶ遠隔放射線診断のプラットフォームを提供するエジプトのヘルスケアスタートアップRologyが、アーリーステージとして86万ドルの資金調達を実施したことを発表しました。
出資には 弊社が運営するAfrica Healthcare Masterfund(アフリカヘルスケアマスターファンド)、カイロを拠点とするエンジェルファンドHIMangel、ドバイとサウジアラビアの投資家らが参画しました。
同社は、2017年にAmr Abodraia氏、Moaaz Hossam氏、Mahmoud Eldefrawy氏、およびBassam Khallaf氏によって設立され、放射線科医師の世界的な不足を解決するため、病院や検査センターと放射線科医師をオンラインで結ぶ遠隔放射線診断のプラットフォームを提供しています。エジプトでは既に80以上の病院と提携しています。COVID19対応では、大学病院と連携し、X線、CTスキャンのCOVID感染可能性のプレスクリーニングをAIで実施しています。
今後の取り組みとして同社は、AIによるX線、CTスキャンなどのスクリーニング機能を強化中です。プラットフォーム上の放射線科医師だけに頼るのではなく、AIによるスクリーニングを行うことでより効率的で正確な画像診断を行うことが可能となります。また同社のサービスはサウジアラビア、ケニア、コンゴ民主共和国、モルディブなどの病院にも展開していますが、今回の中東・アフリカでのネットワークをもつ投資家からの出資を受け、中東やサブサハラアフリカでのさらなる拡大を進める予定です。
弊社のパートナー半田は、ジェトロのインタビュー(2020年8月25日)に対し、下記のコメントをしています。
「エジプトはアフリカの中でも放射線科医師の数が多く、技術水準が高い評価を受けています。先進国に比べてコスト優位性もあるため、放射線科医師が不足するアフリカで、Rologyの遠隔診断は医師不足やへき地・危険地での医療問題の解決に繋がるでしょう。」「ヘルスケア事業では現地化をいかに効率的・効果的にできるかが鍵ですが、今回出資に参画したサウジアラビアとドバイの投資家が両国への現地進出を支援し、弊社のアフリカ拠点でアフリカ展開も支援が可能です。」
今回の新型コロナで全世界的に医療体制の最適化が行われており、今回のRologyのようなデジタルヘルスのスタートアップは大きな注目を集めています。デジタルプラットフォームを構築し、物理的な距離・国境を越えて医療従事者の不均衡を解消する同社のビジネスモデルは深刻な医師不足をかかえるアフリカに大きな変化をもたらすポテンシャルを秘めていると言えます。
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《企業情報》
Rology(ロロジー)
■設立年:2017年
■本社所在地:エジプト
■資本金:86万米ドル
■企業URL:https://rology.health/
■事業概要:病院や画像センターと放射線科医師をオンラインで結ぶ遠隔放射線診断プラットフォームの提供。
《参照》
2020年9月23日閲覧
『日系VC、遠隔放射線診断スタートアップに出資、ヘルスケア産業にデジタル化の動き』
『Healthtech startup Rology raises 860K Pre-Series A funding round』
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