ナイジェリアで血液のデリバリーを行うスタートアップLifebank創業者が2020年度カルティエ ウーマンズ イニシアチブを受賞

2020.06.27
ANZA編集部
ナイジェリアで血液のデリバリーを行うスタートアップLifebank創業者が2020年度カルティエ ウーマンズ イニシアチブを受賞

 

血液不足により、毎年約19万人が命を落とすナイジェリア


「献血は不要不急の外出ではありません。」

新型コロナウイルスが日本で最初のピークを迎えた4月ごろ、日本赤十字社を通じて届けられた、この献血を呼びかけるメッセージを耳にした方も多いのではないでしょうか。

病院にとって、輸血用の血液が不足することは、手術を予定通り行えなかったり、本来救えた命を落としてしまうことにつながります。

つまり輸血用の血液の不足が基本的な医療の提供の妨げになりかねません。

今回紹介する、LifeBank(ライフバンク)があるナイジェリアでは、血液不足によって毎年、152,000人の貧血の子供の命と37,000人の妊婦の命が奪われ、さらに出産直後の女性の合併症を無数に引き起こしていました。

LifeBankが病院と血液バンクの架け橋に


この社会問題にに立ち向ったのが、LifeBankの代表Temie Giwa-Tubosun(テミー・ギワ=トゥボスン)氏です。同社は2015年に設立され、翌年からスマートフォンアプリを使った血液の注文・配達サービスをスタートさせ、病院と血液バンクを繋ぐ役割を果たしています。

Temie氏はBBCの取材に対し、ナイジェリア国内の血液不足にこのように応えています。

「実のところナイジェリアには血液は大量にあります。ただ、病院の血液バンクが空なだけです。そして病院はどこに血液があるのか把握できていないのです。」

つまりナイジェリアの血液不足は、その流通・管理システムに問題があったのです。

通常各病院は1もしくは2の血液バンクとしか提携しておらず、その血液バンクの血液が不足すると血液の確保ができずにいました。そこでLifeBankが提供するアプリは、ナイジェリア最大都市のラゴス市内だけでも60の血液バンクと病院をつなぎ、必要な時に必要な血液を注文し、即座に配送されることを可能にしました。

これまでにLifeBnakは1115の病院に血液を提供し、9,000人近くの命を救ってきました。

昨年にはドローンを用いて、エチオピアへの配送も開始しています。

2020年6月には、これまでのLifeBankの取り組みが評価され、代表のTemie氏が「Cartier Women’s Initiative(カルティエ ウーマンズ イニシアチブ)」を受賞しました。

この賞は、持続的な社会課題解決や環境への取り組みが評価された女性起業家に贈られる賞です。

以前より弊社AAICが投資を行ってきたLifeBankですが、今回の受賞を機にさらに多くの投資を得られ事業をさらに拡大させていくのではないでしょうか。

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《企業情報》
LifeBank
■設立年:2015年
■本社所在国:ナイジェリア
■資本金:225,000米ドル
■URL:https://lifebank.ng/
■事業内容:病院と血液バンクをつなぐ、スマートフォンアプリを開発し、血液などの注文、配達を行っています。

《参照》
6月22日閲覧
『Lifebank Nigeria』
『Nigeria’s digital blood bank -BBC News-
『TEMIE GIWA-TUBOSUN -Cartier Women’s Initiative
『カルティエ、2020年度カルティエ ウーマンズ イニシアチブの受賞者を発表

 

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