長期的な視野を持って、戦略的なアフリカ進出を

2021/04/15
JETROナイロビ事務所 久保唯香氏

本日はケニアで日本企業のアフリカ進出をサポートする日本貿易振興機構(JETRO)ナイロビ事務所の久保唯香氏に、ご自身の活動とアフリカ進出する上でのポイントを伺いました。

―はじめにJETROナイロビ事務所の事業概要についてお聞かせください。

JETROナイロビ事務所では、現地で見聞きした情報や温度感を、ジェトロビジネス短信や地域分析レポートを通して発信しています。

また、アフリカ進出を検討している日本企業や現地に進出している日本企業からの貿易投資相談にも対応しています。最近では女性製品やベビー用品など消費財を扱っている企業や、医療・農機・環境機械メーカーなどから多くのご相談をいただいています。

日本企業がアフリカを目指す理由として最も多く挙げられるのが、市場の魅力です。今後アフリカの人口は増加していきますが、消費も増加していくことを見据え、検討されています。

他にもケニアのスタートアップと日本企業のマッチングや現場視察のサポートなど、業務は多岐に渡ります。


ーケニアに駐在されるまでの経緯を教えて下さい。

個人的な原体験として学生時代、ルワンダで行われた学生会議に参加しました。そのとき、私は二十歳でした。ルワンダ国立大学の学生とフィールドワークなどを行い、新興国ビジネスに関心を持つようになりました。

特に、日本語での情報と外国語での情報に差があることが気になっていました。新興国には多くのビジネスチャンスがありますが、現地のビジネス情報はほとんど英語または仏語でしたし、日本企業の成功事例も少なく、新規の参入はハードルが高いと感じました。

以来、新興国のビジネス支援をしたいという想いが強くなり、JETROに入構しました。

入構してから投資セミナーや海外企業の誘致などに携わっていましたが、新興国のビジネスに直結する製造業が盛んな地域で企業支援の仕事をしたいと希望し、社会人3年目になったころ、福井貿易情報センターへ。

そこでは海外進出を検討している中小企業の支援に携わり、国家資格である通関士資格を取得。2年間、様々な経験を積みました。2018年7月、ナイロビ事務所に赴任しました。

ーケニアに3年ほど滞在されて感じた変化などをお聞かせください。

ここ3年で日本企業からの問い合わせはは増えている印象です。

JETROが行っている進出日系企業調査で、ケニアは6年連続でアフリカ進出先として一番有望な国と評価されています。ケニアではモバイルマネーが普及していることや現地のスタートアップ企業が台頭してきていることなどが要因としてあります。

また日本企業の進出だけではなく、ケニアで起業する日本人の起業家やスタートアップ企業に勤めている人なども増えている印象です。

ー日本企業がアフリカ進出をする上で課題と感じることはありますか?

まず、日本企業のグローバル化です。

アジアの市場では、日本は地理的にも優位な立場にありますが、アフリカは違い、欧米やアジアのグローバル企業などが競合になってきます。

欧州のグローバル企業と対等にビジネスするうえでは、日本企業自身のグローバル化を進めていくことが重要です。現地企業や外資系企業との戦略的なM&Aや、現地人材を積極的に活用していく必要があると考えています。


ーアフリカでビジネスをすることの魅力を教えて下さい。

アフリカビジネスの魅力は”成長見込みが大きい”ことだと思います。2050年には現在の人口の約2倍の25億人になります。これから中間層も拡大していき一人あたりの消費量も増加します。

もし企業を100年存続させていくならば、将来世界の人口の25%を占めると言われるアフリカの市場を逃す手はありません。

ー最後にアフリカ進出を考えている企業様に向けてメッセージをお願いします。

成長可能性が高いとはいえ、日本とアフリカ各国では経済の規模に大きな差があります。容易にはいきません。ビジネスを継続的なものにするためには、アフリカ進出を目的にしないことが大切と考えます。10年後、20年後の市場を見据えてアフリカ進出を考える必要があります。

また入念に進出の準備をしていても、進出後に思わぬことが起きたりするので、変化に対して柔軟に対応していくことも必要です。

JETROは、アフリカ進出を考えている企業様のニーズにしっかりお応えしていきます。私としても、現地で得た情報は惜しみなくお伝えしてきたいと考えています。ぜひ気軽にご相談ください。

本日はありがとうございました!

今回のインタビューでは久保氏が日本企業のアフリカ進出支援や現地ビジネス短信などの発信を普段から取り組まれているからこそ、アフリカ進出を目的にしてはならないというお話があったのではないかと思いました。これからアフリカ市場は無視できない程の規模に成長していくと考えられます。だからこそ現在の段階から将来を見据えてグローバル戦略を考えていく必要があるのではないでしょうか。


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