ナイロビ発のヘルスケアスタートアップIlala Health(イララヘルス)は、国民を新型コロナウイルスから守るため、都市近郊の診療所や薬局にサービスを提供することを発表しました。
Ilara Health(イララヘルス)のサービス
治療において、検査の実施、その結果に基づく診断、薬の提供という一連の流れを迅速に行うことは非常に重要です。さらに、治療方針を決定するための検査が必要な患者は全体の70%と言われており、検査は一際重要な役割をなしています。しかし、アフリカの多くの診療所は検査設備が限られているため、検査のために患者を大型病院に送らなければならないなど余計な時間とコストを要しているのが現状です。
この課題を解決するため、同社は、主に都市近郊の病院にAIを活用した検査機器の貸し付けや患者のデータベースを集積するためのソフトウェアを提供しています。それにより迅速で安価な検査の実施に貢献しているのです。
サブサハラアフリカで検査を必要とする5億人へのサービス提供をゴールに2019年に設立された同社は、サービスをスケールするため、昨年8月にシードラウンドの資金調達を行い、73万5000ドルを調達しました。
新型コロナウイルス対策のための新たなサービス
地方の医療従事者に手ごろな価格で検査機器を提供する同社。世界的な新型コロナウイルスのパンデミックを受け、地域の診療所や薬局向けにサービス提供を開始しました。
同社の提供する新サービスには、症状を確認するためのチャットボットや診療所を対象としたトリアージ(患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと)ツール、および患者の健康状態を記録するソフトウェアや臨床意思決定のためのソフトウェアを含むデジタル症状チェッカーなどの提供が含まれています。
本サービスは、患者が一番最初に訪れるであろう小規模な診療所を対象としており、より簡易な検査機器や臨床意思決定サポート、自宅療養のためのガイドラインの提供など、新型コロナウイルスのパンデミックへの準備の一環として設計されました。また、患者の行動を追跡し、その情報伝達を促進することで、周辺地域への警報を最小限に抑えるとともに、病院の負担を軽減します。
「我々Ilara Health(イララヘルス)の新型コロナウイルスに対応したサービスは、通常は忘れられがちな地域の小さなクリニックの準備と保護に重点を置いています。当社が提供する簡易な機器やシステムは、新型コロナウイルスの合併症が最も深刻化しやすい基礎疾患を持つ患者を特定し、初期段階の治療における患者のトリアージに重要な役割を果たします。」と、 Ilara Health(イララヘルス)のCEO・Emilian Popa氏は述べています。
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《企業情報》
Ilara Health(イララヘルス)
■設立年:2019年
■本社所在地:ケニア
■資本金:73万5000ドル
■企業URL:https://www.ilarahealth.com/
■事業概要:主に地方の病院に電子化した検査機器の貸し付けや患者のデータベースを集積するためのソフトウェアを提供。
《参照》
2020年4月14日閲覧
『Kenyan startup Ilara Health launches readiness package to help fight COVID-19』
『Kenya-based diagnostics startup Ilara Health raises $735k』
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