ナイジェリア政府は、5月5日(火)にIMF(国際通貨基金)から約34億ドルの財政支援を受けたと伝えています。これらの基金は新型コロナウイルスの経済的影響から生じる課題の対処に利用すると発表しました。
また基金については、すべての支出を公表するとともに、パンデミック終了後にIMFより支出の関する監査が行われる予定です。
ナイジェリア経済の主要収入源が絶望的に
以前の記事でも紹介しましたが、新型コロナウイルスにより、ナイジェリア経済は大きな打撃を受けています。
財務大臣の Zainab Ahmed氏は予算承認時に57ドル/1バレルの前提であった2020年度国家予算を3月に30ドル/1バレルを想定して予算を組み直しましたが、西アフリカ連合が原油価格が最低でも20ドル/1バレルまで下落すると想定したため、2020年の石油収入は約80%少なくなる見込みとなり、今年で2回目の予算削減を行いました。
ナイジェリアでは外貨の獲得手段となる輸出の約90%と政府歳入の1/3程度を原油販売に依存しています。
パンデミック前は57ドル/1バレルを想定していたことや、需要低下による原油の減産など考えると、これらの問題はナイジェリア経済において深刻な問題となっています。
このような背景から今回のIMFの緊急支援に至りました。
デジタルソリューションで苦難に立ち向かう
ナイジェリア経済は2019年の2.9%の成長とは対照的に、今年は3.4%のマイナス成長と予想されています。
収益を上げるために、これから限界油田でのライセンス供与と石油採掘ライセンスの更新を加速させると予算委員長のBen Akabueze氏は述べました。
このような状況の中、インフラをはじめとした今までの非効率なプロセスを見直し、より効率的なデジタルをベースとしたサービスへの転換が進んでいます。
例えば、物流プロセスのデジタル化をリードしている新興企業のKobo360(コボ360)は、2017年の創業以来、デジタル化を推進し、輸送および物流セクターの効率を改善してきました。
Kobo360は専用のアプリを使用して、貨物、トラックの所有者とドライバー、顧客をつないでいます。
このプラットフォームを利用することで、ラゴスからカノまでの走行(1000 km)が1週間から3日間に短縮でき、より早い配送が可能です。
Kobo360はあくまでも一例で、物流、電気などのユーティリティーサービス、医療、金融、小売など様々な分野でのデジタルへのシフトが進む可能性があります。
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《参照》
2020年5月7日閲覧
『IMF disburses $3.4bn emergency loan to Nigeria』
『Oil slump: Nigeria economy to contract 3.4 percent in 2020』
『Digital solutions offer hope for Nigeria as it begins phased easing of Covid-19 lockdown』
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