変異ウイルス、オミクロン型からみるアフリカ

2022.01.07
ANZA編集部
変異ウイルス、オミクロン型からみるアフリカ

11月26日南アフリカで、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン」が確認されました。オミクロンの確認当初、世界保健機関(WHO)はもっとも警戒レベルが高い「懸念される変異型(VOC)」に位置付けました。

日本の厚労省の専門家組織の会合でも、その感染力の強さはデルタ株以上との意見が出ているほどです。11月29日には日本では外国人の新規入国が停止され、一時的ではありましたが国際線の航空券予約の中止要請がされる事態にもなりました。

各国の南アへの渡航制限を批判、WHO


WHOは各国が南アフリカへの渡航制限をかける動きに対して、「免疫学的に原則が理解困難だ。」と指摘しました。

南アフリカはオミクロン株を発見後、迅速にWHOに報告したにも関わらず、その後外交問題において、不利な立場に置かれていることについて懸念を示しています。
実際、オミクロン株はヨーロッパなどでも発見されているにも関わらず、曖昧な尺度で渡航制限が敷かれている国とそうでない国があることについても問題視されています。

セネガルのMacky Sall大統領も先進国の今回の対応について以下のように批判しています。
「我々は連帯のもと新型コロナウイルスの対応に協力するべきである。裕福な国と貧しい国で分けてはならない。」

アフリカ各国の航空会社も対応にバラつきがあり、Rwanda airなどは11月29日から南アフリカ、ジンバブエからの渡航者の搭乗を禁止しましたが、ナイジェリアのair peaceなど、南アフリカの今回の立場を擁護する国の航空会社は引き続き南アフリカ便を飛ばし続けました。

今回の一部の国の対応は、長く続く新型コロナウイルスの教訓からの迅速な処置だったのかもしれませんが、結果として、曖昧な尺度でアフリカを世界から切り離す対応になりました。一方アフリカ大陸ではこれまで浸透していた「連帯」の意識のもと、共に困難を乗り越えようという姿勢が見られる場面もありました。

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《参照》
2022年1月7日閲覧
South Africa “punished” for discovering Omicron variant
WHO、新変異型「オミクロン」と命名 警戒最大に
外国人新規入国を停止 きょうから1カ月、全世界対象 オミクロン型、日本人は14日間待機

 

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