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今回は、納豆菌から生まれた水質浄化剤で水不足の解決に取り組む、日本ポリグル株式会社を紹介します。
日本ポリグル株式会社について
2002年に大阪で日本ポリグル株式会社を設立。納豆のネバネバ成分ポリグルタミン酸から独自に開発した水質浄化剤「PGα21Ca」を低価格で発展途上国に提供し、水不足問題の解決に貢献しています。
また、浄化剤だけではなく、給水塔の販売・設置も行い、550万人以上に飲料水を提供しています。
アフリカでの事業/動向
アフリカで水質浄化剤を提供
アフリカにおける水資源の問題としては、
■安全な水にアクセスできない人の40%はサブサハラ以南に集中(約3.5億人)
■女性や子どもが水くみに行くため、社会参加できない
■汚染された水を飲むことで感染症や様々な病気を引き起こす可能性がある
■上水道の設置、管理をするだけの予算が政府にはない
などが挙げられます。
これらの問題を受けて、同社は独自に開発した水質浄化剤「PGα21CA」を提供しています。
1グラムの浄化剤をいれることで、10リットルの水が浄化できます。
河川や沼・池などから摂取した水を入れると、水中のゴミや大腸菌などの雑菌、重金属などの有害物質を瞬時に凝集し、沈殿させることが可能です。
そして煮沸することで飲料水として利用することができます。
また小規模〜大規模給水タンクの設置ができ、大量の飲水を確保することが可能です。
販売価格も100gで1ドル、給水塔の設置は1台2万ドルと比較的安価な値段で提供しています。
現在550万人に水を供給し、全体の売上高は10億円以上に上ります。
農村経済を回す仕組みを提供
同社は自治体に給水塔や水質浄化剤を販売し、自治体はポリグルレディと呼ばれる現地の女性販売員に農村部での浄化剤、飲料水の販売・回収を委託しています。
これにより、現地の女性の社会進出に貢献しています。
また自治体はポリグルボーイと呼ばれる現地の男性運搬員に奥地で暮らす消費者に飲料水の運搬・販売を委託しています。
販売で上げた利益はポリグルレディ・ボーイの収入や、水質浄化剤の仕入れに使われることで、給水塔を中心とした農村経済が回る仕組みとなりました。
製品を卸す同社も継続的な収入を得ることができます。
さらに、販売員、運搬員も収入を上げようと販路を拡大することで、今までアクセスできなかった場所での販売も可能となりました。
農業経済が回わったことで、給水塔の近くにはバス停やレストラン、住居が建てられ、町ができ、地域の活性化に貢献しています。
SDGsに取り組むことでPRを行う
同社の取り組みは「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」で紹介されるなど、様々なメディアで取り上げられています。
世界の水の問題において先進的な取り組みをしていることから、政府やJICAなどの支援を受け、自社製品をさらに広めることが可能となりました。
日本の中小企業の強みである技術力の高さを活かし、途上国の問題解決、発展に貢献した代表的な事例ではないでしょうか。
アフリカ展開ポイントまとめ
1、高度な技術力で簡単に浄水可能、かつ安価で提供
2、給水塔を中心とした農業経済が回る仕組みを提供
3、現地ローカルコミュニティの人々自発的な動機を促す販売モデルで、農村部奥地までアクセスが可能に
4、SDGsの目標に寄与する事業モデルにすることで、国際機関やメディアが協働しやすい
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《企業情報》
■企業名:日本ポリグル株式会社
■上場/非上場:非上場
■従業員数:40名
■売上:約10億円
■営業利益:N/A
■時価総額:N/A
■企業URL:http://www.poly-glu.com/
《参照》
2020年4月25日閲覧
『「一世帯 月2ドル」の支払いで成り立つ飲料水事業 小田兼利日本ポリグル会長に聞く』
『途上国の280万人へ安全な水と水ビジネスを提供。病気と貧困から人々を救う。』
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