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今回は、月間PV6,000万越えの越境ECサイトを持ち、BtoCの中古車ビジネスに取り組む株式会社ビィ・フォワードを紹介します。
株式会社ビィ・フォアードについて
ビィ・フォアードは2004年に設立された、eコマースによる中古車輸出におけるリーディングカンパニーです。
現在、eコマースによる販売窓口を新興国、特にアフリカを中心に広く世界に展開しています。
アフリカへの輸出を本格的に行う以前は、スポーツカーを中心に中古車をカナダ・オーストラリア・アイルランド・イギリス・ニュージーランドの5カ国に向けて輸出していました。
スポーツカーの輸出をしていた当時は、日本の輸出業には車を専門に扱う企業がいなかったため、スポーツカーの輸出事業は着実に成長していました。
越境ECサイトの設立
ビィ・フォアードがeコマースを開始する以前は、中古車自動車販売は複数業者が仲介するBtoBが中心で、在庫確認ではFAXのやりとりをするなど、手間と時間がかかっていました。
その手間をIT化することによって改善し、さらにはBtoCを視野に入れた商品の可視化を実現しました。これにより海外の個人顧客に中古車を直接売り、届けるという、中古車販売事業でのイノベーションを起こしました。
そのイノベーションの目玉となるのが、月間6,000万PVを超えるとされている6カ国語対応の越境ECサイトです。
顧客はインターネットから、好きな時に商品をリアルタイムで確認でき、送金手続きも同社独自のノウハウでしっかり管理されています。さらに、世界30言語に対応するコールセンターの設置や、現地オフィスを設置し、日本のきめ細かなサービスやアフターフォローを届け、顧客からの信頼を獲得しています。
また社長の山川博功氏は社内インタビューで自社の強みとして、現地で知られていること(ブランド力)、新興国で商品を渡す前にお金の回収ができていること、そして商品を顧客(特に個人)に届ける物流網を持っている点を挙げています。
新興国のeコマースにおいて、課題となる現金の回収も含めた決済や物流に対して自信を持ち、自社の強みと言えることが、越境ECで成功している要因ではないでしょうか。
また災害があれば義援金を送り、体が不自由な方がいる地域にはバスを送ったり、顧客の信頼を得る社会貢献活動にも力を注いでいます。
アフリカ進出
アフリカには2012年にタンザニアに初めて現地拠点を設置して以降、ザンビア、ジンバブエ、ガーナにも拠点を拡大しています。
現在54カ国あるアフリカ大陸で、その46カ国を中心にビジネスを行っています。アフリカでも広域的にビジネスを展開しているため、疫病の蔓延や、通貨危機などのカントリーリスクにも対応することができます。
これまでアフリカでは80万台以上の自動車輸出を成功させていますが、その売り上げの中心となっているのはジンバブエやタンザニア、マラウイといった東アフリカの国々が中心です。
アフリカでも今日、道を歩けば多くの車を目にしますがそのほとんどは中古車です。
筆者自身、アフリカに滞在していた時に「日本製の安い中古車はどこで買えるんだ?」と、同僚から相談を受けた記憶があります。
アフリカに暮らす多くの人々は、まだまだ新車を購入する経済的余裕はなく、中古車を求めている場合が多いです。そんな市場で、日本の中古車は外国製の中古車よりも、値段が落ちやすい一方、品質は高いという特徴がアフリカでの売り上げに追い風となっています。
日本企業のアフリカ進出をサポート
弊社、AAICが、コンサルタントとして日本企業のアフリカビジネス進出をサポートしているように、ビィ・フォアードも日本企業の進出を「BE FORWARD リレーションシップサービス」と称し、応援しています。
同社は、アフリカに向け中古車や周辺部品の輸出を行ってきた経験とノウハウを生かし、特に物流面で様々な日本企業と共同ビジネスを行っています。
実際に同社と共同し、アフリカの内陸国へ中古PCを輸出した株式会社アンカーネットサービスの担当者は、小ロットでの内陸国への輸出という課題に直面した際にビィ・フォアードに相談したと語っています。
「ビィ・フォアードのHPを見つけ、突然の問い合わせにもかかわらず、面談までとてもスムーズな対応でした。そして、アフリカで高い知名度を誇るビィ・フォアードならではの『物流力』による輸送は、とても魅力的で双方にメリットがあり、販売先パートナーからの信頼も得ることができました。近い将来、ビィ・フォアードの越境ECサイトを通じた商材輸出にもチャレンジしたいと考えています。」
この内陸国への中古PCの輸出を可能にしたのが、ビィ・フォアードが自前で整備したアフリカ内陸部へのインフラです。同社は、以前まで港渡しだった車両を、港や国境での通関業務を代行し、内陸の購入者の町までキャラバン隊で届ける「シティーデリバリーサービス」を提供してきました。
今回はその「シティーデリバリーサービス」が、他社のアフリカ進出にも有効活用された事例となっています。また同社の中古車輸出事業では、もともと中古車を輸出する際に、段ボールサイズの荷物を複数置ける発送貨物の空きスペースがありました。
そのスペースを活用することができる「BE FORWARD リレーションシップサービス」は、同社にとってもメリットがあり、信用できる日本製の自動車部品のOEM提供を他社に提案することができ、アフリカでのサービスを拡充させています。
さらに、同社の越境ECサイトを利用しているアフリカの顧客層は、いわゆるBOP層です。
BOP層は、これから活発な経済活動を期待できる顧客層であり、そこにリーチできる越境ECサイトや、その顧客情報は他の日本企業に共同を提案する、または相談を受ける際の魅力の一つとなっています。
アフリカのAmazonを目指すとしているビィ・フォアード。その今後のアフリカ経済への貢献に期待です。
アフリカ展開ポイントまとめ
1、月間PV6,000万人越えに裏付けされた、現地での認知度の高さ
2、日本のきめ細かなサービスやアフターフォローを届け、顧客からの信頼を獲得
3、新興国のEC事業の課題である、決済と物流を強みに変えている
4、自社が有するアフリカでのノウハウと物流を駆使したOEM提供の受け付け
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《企業情報》
■企業名:株式会社ビィ・フォアード
■上場/非上場:非上場
■従業員数:国内199人(2019年)
■売上:671億円(2018年)
■営業利益:N/A
■時価総額:N/A
■企業URL:https://corporate.beforward.jp/company/
《参照》
2020年5月1日閲覧
「アフリカビジネス進出・BOPビジネス – BE FORWARD リレーションシップサービス」「アフリカビジネス最前線Vol.1~月間アクセス6千万!3分に1台が売れている圧倒的人気の中古車・オートパーツECサイト、Be Forward.jpとは?」
「日本企業と共に、ビジネスの種を蒔きたい―ビィ・フォアード代表・山川の考えるこれからのアフリカビジネス」
「商品をお客様の手元に届ける ビィ・フォアードがアフリカ進出を成功させた3つの要因」
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