名古屋からアフリカへ!『自社の製品を実際に見て、体感してもらうのがアフリカ進出の第一歩』

2020/01/28
株式会社トヨトミ 貿易部貿易課 片岡僚様

株式会社トヨトミは、“温かさを通じて広く社会に貢献する” を目標に掲げ、2019年に創立70周年を迎えた歴史ある企業です。石油ストーブにおいては、国内市場で約40%、海外市場で約60%のシェアを占めています。今回、ANZAでは、貿易部貿易課でアフリカ事業をリードする、片岡僚さんに、同社がアフリカと関わるきっかけや現在の取り組みについて話を伺いました。また、最後に、今後、アフリカ進出を検討される方に向けてメッセージをいただきました。

―昨年、創立70周年を迎えたそうですが、これまでの御社の海外での取り組みについて教えてください。

弊社の海外事業は、ニュージーランドへ石油ストーブを出荷した事からスタートしました。

その後、アメリカ、オランダや中国、イラク等でも事業を開始しました。そのような中で、チリの企業からも声がかかり、チリにも進出しました。チリは暖かいイメージがありますが、気温が上がらず、寒い地域もあるため、弊社の石油ストーブは非常に人気が出ました。現地からは、「日本企業と言えばトヨタ自動車とトヨトミだ」とまで言われていました。

海外事業の中では、特にイラクへの石油ストーブの出荷が過去最大で約12万台と多いです。イラクやブラジル等に対しては、商社を経由して輸出しています。

―アフリカ進出のきっかけは何だったのでしょうか?

2007年に、取引先だったオランダの企業から、アフリカでBOPビジネスをしないかと誘われたのが最初のきっかけです。オランダの企業が南アフリカともつながりがあったため、初めは南アフリカで事業をしようとしていました。実際に、開始に向けて準備をしていましたが、原価が合わず、南アフリカで事業を進めることを断念しました。

その後は、一旦、アフリカを離れ、インドでBOPビジネスに取り組むことにしました。

インドで市場調査を進める中で、調理する際に質の低い石油コンロを用いることで、有毒な排気ガスが発生し、呼吸器疾患が原因で命を落とす人がいることがわかり、弊社の技術を活用し、安全な調理用石油コンロを開発することにしました。

インドやケニアで販売している調理用石油コンロ

―アフリカへの再チャレンジはどのようなきっかけがあったのでしょうか?

2017年10月頃に、「ケニアでビジネスをしたらどうか」と、提案していただいたことをきっかけに、2018年3月に実際にケニアを訪問し、市場調査を始めました。市場調査では、ケニアでは、料理をする際に何を用いて調理をしているのか調べました。

その結果、ケニアでは、20%ほどがガスを使用し、その他が木材コンロや木炭コンロを使って調理をしているとわかりました。当時、石油コンロに関しては、中国、インド、ケニア製の石油コンロが販売されていました。

ガスはランニングコストが高いため、裕福層のみが利用しています。ほとんどの人が、石油コンロを使用していましたが、においや煙が出て、健康に害があるとネガティブな印象を持っていました。

―現地の方はどのように石油コンロ用の灯油を購入しているのでしょうか?

現地の方は、ガソリンスタンドやキヨスク(ローカルショップ)で石油を購入していて、500mlのペットボトルを持参し、1日分を購入しています。

―御社の石油コンロはどのようにアピールしたのでしょうか?

ナイロビのガソリンスタンドで、弊社の石油コンロのデモンストレーションを実施しました。

現地のケニア人は、弊社の石油コンロのデモ燃焼を見て、「全然においもしないし、煙も出ないぞ!」と非常にポジティブな反応を示していました。また、弊社の石油コンロは青火が見えるので、炎の色がガスコンロと同じ色である点も彼らを惹きつけていました。

―現地のパートナーはいるのですか?

現在は、ケニアのメーカーであるBURN Manufacturing社と締結しています。
BURN社の木炭コンロは、ケニアでプレゼンスが高く、販路や生産工場を持っていることが魅力的です。

アフリカで自社製品を販売する中で、どのようにコストカットし、適正価格で販売できるか考える必要がありますが、BURN社と提携することで、現地製造が可能になり、製造原価が安くすることができ、ケニアでコンロを拡販していく事に兆しが見えてきました。弊社からは、石油コンロのパーツや技術を提供する予定です。

実際に、品質担保とPoCの効率化の目的で、標高の高いケニアでの使用を再現するために、長野の標高1800mでテストも実施しています。

現在は、お互いの強みを活かし、トヨトミ×BURN社の製品販売に向け、進めています。

―今後のアフリカでの展望を教えて下さい。

現在は、ケニア向け石油コンロの販売に向け、BURN社とプロトタイプの開発を行っています。まずは、現地に見合った製品を現地で生産できる体制をつくりたいです。その後は、ケニアから東アフリカへ、その後は西アフリカへ、販売国を拡大したいと考えています。

―最後にアフリカ進出を検討する企業の方に向けてメッセージをお願いします。

ケニアに行き、最も驚いたことは携帯電話の普及です。まずは、実際に現地に行かなければ分からないことだらけだと思います。また、弊社の製品も実際に燃焼の様子を実際に現地の人に見てもらったからこそ、言葉だけでは分からない魅力を知ってもらい、評価してもらいました。実際にアフリカに足を運ぶことで、ネットや人からの話だけでは分からなかったことを知ることができました。

思うように事業が進まないもどかしさもありますが、時間の流れが違うこと、文化の違いを理解し、辛抱強く進めていくしかないと思います。チリやインドに進出した際には、携帯の普及率が低く、口コミのみで商品をプロモーションするしかありませんでした。しかし、ケニアでは、携帯を有効的に使って、新しい方法で弊社商品の魅力を発信していきたいと思います。

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