日本企業がケニアに進出する際に押さえておきたいポイントー基礎編ー

2020.05.19
ANZA編集部
日本企業がケニアに進出する際に押さえておきたいポイントー基礎編ー

農産物の生産を中心とする農業国であるものの、近年、製造業を中心とした工業化が進む、東アフリカのハブ『ケニア』。2018年10月時点の在留邦人数は685人で、南アフリカ共和国、エジプトに続く多さです。

多くの日本企業が進出する、ケニアがどんな国なのか、今回は見ていきたいと思います。
事業機会編はこちらからご覧いただけます。

ケニアの基本情報


以下、ケニア基本情報をまとめました。


面積:583,000平方キロメートル(日本の約1.5倍)
人口:5,139万人(2018年)
人口増加率:2.3%(前年比)
首都:ナイロビ
最大都市:ナイロビ
第2都市:モンバサ
民族:キクユ族,ルヒヤ族,カレンジン族,ルオ族,カンバ族等
宗教:伝統宗教、キリスト教、イスラム教
通貨:ケニアシリング(KES)
※1円=100.71KES(2020年4月30日時点)
公用語:スワヒリ語,英語

ケニアの経済は今後も拡大する見込み


名目GDP:892億ドル(2018年)
一人当たりGDP:1710.5ドル(2018年)
GDP成長率:6.3%(2018年)

2018年の一人当たりGDPは2028.1ドル。2024年までに、2715ドルに上昇すると予測されています。また、GDPの成長率は2013~2018年にかけて5.6%、2018~2024年にかけて6.0%とさらに拡大する見込みです。

ケニアの最大都市ナイロビにおける一人当たりGDPは6510ドル、第2都市モンバサの一人当たりGDPは2876ドルで、国全体と比較すると、地域ごとに大きな格差があることが伺えます。

また、東アフリカ最大のモンバサ港は,東アフリカ諸国の玄関口として,地域経済の中心的役割を担っています。

同国は、サブサハラアフリカにおいて、日本のODA最大供与国であることから、日本との関係の強さも伺えます。

日本企業進出事例

青年海外協力隊帰りの、入社2年目女性社員から始まったアフリカ市場の開拓に迫る、ロート製薬
徴収管理システムで税収改善に貢献、ビー・エム・シー・インターナショナル

Mpesaに代表されるリープフロッグイノベーションの衝撃


新興国ではリープフロッグイノベーション(社会インフラが整備されていないため先進国より先に新しいサービスが広がる現象)が社会を大きく変革しています。

ケニアも例外ではなく、その代表例がM-PESAが牽引するモバイルマネーの普及です。

M-PESAは、2007年にSafaricomと同社に出資する英Vodafoneによりローンチされた、モバイルに紐づいた決済サービスです。ユーザーはM-PESA代理店でアカウントを開設し、デポジットを預けます。携帯電話のSMSを利用して送金・受取が可能で、現金を引き出す場合もM-PESA代理店で行われます。他にも、携帯代のチャージ、オフライン・オンライン店舗での決済、提携外部サービスの支払いなどが可能です。

2017年6月末時点の代理店の数は142,832で、利用者は2300万人近くにのぼります。
ケニアでの取引額は5兆円を超えており、同国のGDPの半分近くを占める規模だとされているので、凄まじい規模感です。

更にMpesaを活用した新たなサービスも出てきており、リープフロッグイノベーションは社会に大きなインパクトを与え続けています。

日本との関係が良好であることや在留邦人数が多いこと、気候が比較的穏やかなことなどから、「アフリカ進出の入口」と位置づけられることが多いケニア。

ケニアがどのようにさらなる発展を遂げるのか、どのように日本企業とコラボレーションしていくのか、今後の動向に注目が集まります。

ケニアにおける事業機会はこちらからご覧いただけます。

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《参照》
2020年5月7日閲覧
World Bank database
ケニア基礎データ
ケニアICTビジネス参考資料

 

 

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