前回の『【アフリカなんでもランキング】アフリカトップの生産穀物・イモ類(キャッサバ、トウモロコシ、コメ)~食文化、農業の背景~』では、アフリカで生産量がトップの「キャッサバ」、「トウモロコシ」、それから日本人でも主食の「コメ」の3品目について、食文化や農業の背景などを交えながら紹介しました。
今回は、この3品目の栽培に適した気候・場所と、アフリカ料理も楽しめる食堂についてお伝えします。
1.3品目の栽培に適した気候・場所と国別生産量TOP10
アフリカ屈指の生産量で広く食べられている「キャッサバ」、「トウモロコシ」、「コメ」の3品目の栽培に適した気候・場所について、国別生産量TOP10のランキングを基に見ていきましょう。
図表1:アフリカの穀物・イモ類生産量国別TOP10(2020年版)
資料:FAOSTAT. (単位:1,000t)
図表2:アフリカの気候区分
キャッサバは日光を好み、乾燥に強いという特性から、熱帯もしくは亜熱帯で栽培されることが多い作物です。また、環境負荷耐性が強く、栄養が十分でない土壌、いわゆる枯れ地や痩せ地での栽培が可能です。キャッサバは上位3カ国で生産量の70%超を占めていますが、この3カ国は、熱帯で高温・多雨な大西洋側の地域です。
トウモロコシは多様な気候で栽培が可能です。特に温暖な地域での栽培が最も適しており、広大な温暖地域を持つ南アフリカが首位となっています。ランキングTOP10の多くが乾燥帯もしくは温帯な東南部の国々です。
コメの栽培には温暖な気候と十分な水が必要とされています。ランキング2位のエジプトは乾燥帯ですが、農地の大半がナイル河口にあるため、コメの栽培に十分な水量を確保できます。また他のランクインしている国々も熱帯の地域が多く、気候・水量ともにコメの生産条件を満たした地域です。
2.アフリカ料理も楽しめる~「JICA関西食堂」の月替わりエスニック料理
日本ではアフリカ独自の食材が手に入りにくいものもありますが、色々な工夫を凝らしたアフリカ料理のお店を見かけます。その一つとして「JICA関西食堂」をご紹介します。
こちらはJICA(独立行政法人国際協力機構)関西センター(兵庫県神戸市)の1階にある食堂です。誰でも利用可能で、地元の方や海外からのJICA研修員の方の来店も多いです。アフリカも含めた世界各国の月替りエスニック料理のほか、ハラルに配慮した食事や日替わりの定食などもあります。
お話を伺ったところ、直近2022年には、チュニジア、ルワンダ、ガーナの料理が提供されたそうです。記事トップ画面の写真は「ルワンダ料理」(2022年8月に提供)、下の写真は「ガーナ料理」(2022年3月に提供)です。また、前回の記事でご紹介した「ウガリ」も以前メニューで登場したそうです。写真やメニューを眺めるだけでも現地気分を味わえます。
【写真:JICA関西センター提供】
写真:ガーナ料理
JICA関西食堂:https://www.jica.go.jp/kansai/office/restaurant/index.html
次回は、アフリカで3品目の生産トップを誇るナイジェリアと、アフリカの気候の特徴についてお伝えします。
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■参考文献
アジア経済研究所-第8章 東南部アフリカ諸国におけるトウモロコシ(『「食糧危機」と途上国におけるトウモロコシの需要と供給』調査研究報告書)
農林水産政策研究所-第5章アフリカ―コメの需要と関連政策-「主要国農業戦略横断・総合」第8号
Peel, M. C., et al- Updated world map of the Koppen-Geiger climate classification
FAO-Nigeria at a glance
JETRO- エジプト農業と農産品輸出の現状と課題
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