アフリカ発のフィンテックスタートアップChipper Cash(チッパーキャッシュ)は、Deciens Capitalを中心にシードラウンドにおいて、600万ドルを調達しました。
同社のCEOハム・セルンジョギ氏によると、調達した費用は組織体制の強化や新しいエリアへのサービス拡大に利用される予定です。2020年中に、南アフリカへの進出を予定しています。
現在、同社は、サンフランシスコに拠点を置き、ガーナ、ウガンダ、ナイジェリア、タンザニア、ルワンダ、ケニアの6か国でモバイルベースの無料P2P支払いサービスを提供しています。
順調に資金調達を実施
2017年2月に設立された同社は、2019年5月に、アメリカンフットボールの象徴であるジョーモンタナが共同設立した500 StartupsとLiquid 2 Venturesから、シードラウンドで240万ドルを調達しました。今年9月には、アフリカ最大のフィンテック市場であるナイジェリアにサービスを拡大しました。
最新のラウンドにより、800万ドル以上の調達を実施しましたが、600万ドルの資金調達には、既存の投資家に加えて、ボストンに拠点を置くRaptor Groupなどの新しい株主がいます。
ガーナに多くのアクティブユーザーあり
セルンジョギ氏によると、ガーナでは、現在60万人以上のアクティブユーザーを持ち、無料のP2Pクロスボーダーモバイルマネー決済プロダクトで300万件以上のトランザクションを処理しているそうです。
このスタートアップは、Chipper Cashの無料のモバイルマネービジネスをサポートするための収益を生み出す、利用者中心の有料のC2Bモバイル決済プロダクトChipper Checkoutも実施しています。
国境を越えたサービス展開を目指して
アフリカ大陸で2番目に大きく、大陸内でもっとも発展した南アフリカへの進出は、アフリカの主要なデジタル金融市場を三角形で表した際の3つの隅をすべてカバーしたことになります。
すでに、アフリカ全土には数百のフィンテックに関するスタートアップがあり、大陸に多く存在する銀行口座を持たない人同士をモバイル金融アプリケーション上に参加させようとしています。
例えば、ケニアのM-Pesaは、数千万人もの利用に成功しています。
ただし、成功したアフリカのフィンテックサービスの特徴の1つとして、使用範囲が1ヵ国内にとどまり、国境を越えて広くサービスをスケーリングできるアプリがほとんどないことが挙げられます。一方、同社では、2019年にナイジェリアを含むいくつかの国でP2Pプロダクトを成長させる力があります。
フィンテックに熱いナイジェリア
セルンジョギ氏は、今年初めに西アフリカにサービス展開する必要性について話しました。
「ナイジェリアはアフリカ最大の経済国であり、人口も最も多い国です。フィンテック産業はアフリカで最も先進的な産業の1つであり、ケニアと同様にナイジェリアの進出も重要だ」
ナイジェリアのフィンテック企業が、11月にVCから3億6,000万ドルの調達に成功し、2018年にアフリカで調達されたスタートアップ資本の約3分の1に相当すると発表されました。この流れからも、フィンテックが今、アフリカで注力されているとわかります。
2020年末までに、アフリカに住む12億人に対して、デジタル決済を広げるために、Chipper Cashとその他の競合のプラットフォームが独自のサービスの特徴をアピールし、サービス拡大を進めています。
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≪参照≫
2019年12月26日閲覧
Jiji raises $21M for its Africa online classifieds business
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