11年連続して総人口が減少している日本。今日、日本は人口減少社会・少子高齢化による社会問題で溢れかえっていますが、世界には正反対な人口動態にある地域もあります。そこで今回は、アフリカにおける人口増加の理由とそれに伴う社会へのインパクトについて、2回にわたって解説していこうと思います。
参考記事:【アフリカなんでもランキング】アフリカ人口ランキングトップ20
2050年の世界人口ランキングを見てみましょう。2021年現在世界第7位であるナイジェリアは、2050年に世界第3位まで上り詰めるようです。第14位であるエチオピアも第8位に、第13位であるエジプトも第11位にランクを上げると予想されています。2021年時点ではTOP15位の圏外であったコンゴとタンザニアも、第9位と第15位にランクインしています。
このように、アフリカ諸国の人口は今後一段と増加すると推測されています。また、現在世界人口の約17%を占めるアフリカ全体の人口は、2050年には約26%を占めるようになります。このことから、地域全体としてみても大幅に人口が増加することが伺えます。
アフリカ地域の2021年から2050年における人口増加率は1.8倍です。一方で、今日人口増加というイメージのあるアジア地域はほぼ横ばいの1.1倍、さらにヨーロッパに関しては人口減少が予測されています。つまり、アフリカは他の地域を圧倒して人口を増やしていくという事です。では、なぜこのような人口増加が起きるのでしょうか。
人口増加のワケ– 2040年のアフリカ主要国の人口ピラミッドと中位年齢予測
そこで、アフリカの人々の年齢の「若さ」が重要になっていきます。0歳から順に並べて、ちょうど中間となる人の年齢のことを中位年齢と呼びます。この中位年齢、2020年時点アフリカ全土では19.7歳です。少子高齢化が進んでいる日本の中位年齢48.4歳と比較すると、驚く程に若いことが分かります。そして約20年後の2040年において、日本はより少子高齢化し54.1歳になります。一方、アフリカ諸国、例えば南アフリカ(31.6歳)、ケニア(25.7歳)、ナイジェリア(20.7歳)は依然若いままです。
この「若さ」は、人口増加と大きく関わっているのです。若年層増加の背景として、医療や衛生環境の整備による乳幼児の死亡率低下が挙げられます。アフリカでは少し前まで、一人の女性が平均6〜7人出産しても、大人になれるのは2〜3人でした。近年、WHOなどにより医療体制が整い、大人になれる乳幼児の数が増え、若年層が急激に増えました。上の人口分布図からも見て取れるように、ナイジェリア・ケニアはピラミッド型であり、多産少死の傾向にあります。このことが爆発的な人口増加に繋がっていると考えられるのです。
次の記事では、「アフリカ人口増加によるインパクト」について解説していきます!
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出典:IMF – World Economic Outlook Databases (2022年4月版)
UN – World Population Prospects 2019
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