2021年、Ycombinatorが注目するアフリカスタートアップ15社

2021.12.06
ANZA編集部
2021年、Ycombinatorが注目するアフリカスタートアップ15社

Y Combinatorのアフリカ投資先を解説!


みなさん、Y Combinator(YC)をご存知でしょうか。
YCはアメリカのシリコンバレーを拠点にするスタートアップアクセラレーターです。これまでAirbnbやDropboxといった、誰しも知っている有名企業のスタートアップをバックアップしてきました。

もちろんアフリカでも、今年ユニコーンになったFlatterwaveやKobo360も過去、YCのアクセラレータプログラムに参加していました。

そんな中、今年も世界から374社(2021年9月時点)がYCのアクセラレータープログラムに選ばれ参加しています。アフリカからも15社が参加しており、今回はそんなYCが期待をよせるアフリカスタートアップ、全15社の事業内容を紹介します。

関連記事:2021年、アフリカユニコーン企業まとめ

北アフリカからは6社がYCプログラムに参加!


Pylon(エジプト)
Pylonはスマートメーターを通じて電気や水道を効率的に供給、運用するためのプラットフォームを提供しています。現在は9社と契約を結んでおり、電力の無駄削減や顧客からの集金の効率化などに貢献しています。

Amenli(エジプト)
Amenliはオンライン保険会社です。生命保険や医療保険に加え、車両保険まで広くサービスを展開しています。アフリカでの保険普及率は3~5%とされており、なかなかその重要性すら人々に理解されてきませんでした。しかし中間層が増加していく中で、保険加入への意欲のある層が増えてきています。これまで富裕層向けやB2Bの保険サービスが多かったなか、B2Cとしてサービスを展開しています。
また加入手続きも短時間でできるサービスになっています。

Odiggo(エジプト)
Odiggoは、車両関連部品のeコマースを行なっています。自動車や車両関連部品のeコマースはBe ForwardIDOMといった日本企業も多くアフリカで事業展開している分野になります。

ShipBlu(エジプト)
ShipBluはeコマースにおける配達サービスでAmazonレベルのロジスティクスを誇るとしています。今もなおアナログな管理が多いロジスティクス部門ですが、デジタル化することで効率的な配達を可能にしています。

Chari(モロッコ)
Chariはフランス語圏アフリカ地域でサービスを行なっているeコマースのスタートアップです。主にB2Bの形態をとっており、キオスクや路上販売を行っている小売業者に対しサービスを行なっています。送料無料で24時間以内に配達される仕組みになっています。また小売業者に対してマイクロローンも実施しています。

Freterium(モロッコ)
Freteriumはロジスティクス部門でSaaSのプラットフォームを提供しているスタートアップです。これによりトラック輸送をリアルタイムで把握することができたり、出荷までの最適化が可能になります。

西アフリカはナイジェリアスタートアップが目立つ!


Payhippo(ナイジェリア)
Payhippoは中小企業向けのオンラインローンを行なっています。審査は3時間以内に行われるスピードローンとなっています。現在は年間を通じて450以上の中小企業にローンを貸し出しています。

Infiuss Health(ヘルステック・ナイジェリア)
Infiuss Healthは、アメリカとヨーロッパに拠点を置く薬局やライフサイエンス企業、アフリカで臨床試験を行う研究者をつなぐSaaSプラットフォームを提供しています。アフリカでの臨床試験には参加者を募り、実験を行うのに通常9〜12ヶ月を必要とします。そのため、これまでアフリカでの臨床試験は行われてきませんでした。
Infiuss Healthはアフリカでの臨床試験をより容易にそして、低コストでできるように、オンラインプラットフォームから研究者は臨床試験のアフリカの患者・参加者を探すことができます。

Mecho Autotech(ナイジェリア)
Mecho Autotechは車両の整備・修理にかかる予約サービスを行なっています。現在アフリカでは、車両整備・修理の選択肢は2つあります。1つは高い費用で数限られた質の高い整備所に行くこと(1%)、もう1つはローカルにある低品質の技術者にお願いすること(99%)です。Mecho Autotechは高い技術を誇る整備士と修理部品を備え、個人や企業が簡単に質の高い車両整備・修理を受けられます。

Suplias(ナイジェリア)
SupliasはB2B向けのeコマースのアプリを提供しています。特に道沿いで商売をしているような小売店に対して商品を販売しています。通常小売店は在庫が切れると自身の店を閉め、複数の店で商品を仕入れる必要があります。しかし同サービスを利用することで、より効率的でコストがかからない方法で商売を行うことができます。

Lemonade Finance(ナイジェリア)
Lemonade Financeはアフリカ系移民に向けデジタルバンクサービスを行なっています。欧米には2,000万人を超えるアフリカ系移民がおり、それぞれの地でビジネスを行なっています。クロスボーダーで送金ができ、カナダドルとナイラを同時に管理できるといった多通貨口座の利用も可能です。

Yemaachi Biotechnology(ガーナ)
Yemaachi Biotechnologyは癌の診察と治療を発展させるために、アフリカ全土からサンプル収集をし、遺伝子配列を決定しています。これにより多様な人種が集まるアフリカから多様なデータを集めることに貢献しています、そしてそのデータを活用し、既存の診断テストの最適化や、他の企業へのサポートを実施しています。

東・南アフリカからはフィンテックスタートアップが選出!


Fingo Africa(ケニア)
Fingo Africaは若者をメインターゲットにしたオンライン銀行です。通常、送金には5〜15%の手数料がかかりますが同社のオンライン銀行を利用すると90%手数料を抑えることができます。アフリカではフィンテックのスタートアップの台頭が目立っており、決済・金融分野のデジタル化が進んでいます。

Union54(ザンビア)
Union54はアフリカの企業に対し、デビットカードを発行するためのAPIを提供します。これによりフィンテックの開発に6ヶ月と、事業化までに数十万ドルを削減することができます。同サービスはアフリカで増加しているバーチャルデビットカードの発行にも対応しているようです。

Floatpays(南アフリカ)
Floatpaysは労働者が給与受け取りや管理を容易にすることができる、プラットフォームを提供しています。またマネーマネジメントに関する計画ツールや学習を提供しています。現在は南アフリカで展開しているほか、2022年からは他国にもサービスを拡大していく計画です。


以上の15社がYCのアクセラレータープログラムに参加を果たした、アフリカスタートアップ一覧です。アフリカスタートアップではしばしば「Big4」として、ナイジェリア、ケニア、エジプト、南アフリカが並べられますが、ケニア、南アフリカからはそれぞれ1社にとどまっています。

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《参照》
2021年12月6日閲覧
Number of African participants in latest Y Combinator accelerator climbs to 15

 

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