モロッコの基本情報
以下、モロッコ王国(以下、モロッコ)の基本情報をまとめました。
面積:44.6万平方キロメートル(日本の約1.2倍)
人口:3,603万人(2018年)
人口増加率:2.98%(前年比)
首都:ラバト
民族:アラブ人、ベルベル人
宗教:イスラム教(国教)スンニ派がほとんど
通貨:モロッコ・ディルハム(MAD)
※1円=0.087モロッコ・ディルハム(2020年8月)
公用語:アラビア語、ベルベル語、フランス語
続いて経済面。
名目GDP:約1,118.5億米ドル(2018年)
一人当たりGDP:3,090米ドル(2018年)
GDP成長率:3.0%(2018年)
地理的優位性をもつモロッコ
市場規模が大きい欧州、エネルギー資源の豊富な中東、今後の成長が期待されるアフリカの3地域にアクセスしやすいのがモロッコの特徴です。
国全体の産業構造を見ると農業国と位置づけることができますが、近年の輸出品目の割合を見ると、工業化が進展しつつある状況が伺えます。
2000年代のモロッコの輸出品目はリン鉱石関連や、衣料品、海産物など、一次産品や軽工業品が上位を占めていましたが、2010年代に入ると、乗用車や自動車用ワイヤーハーネスなど自動車関連の工業製品が上位を占めるようになりました。
これは、欧州の製造業企業を中心に、欧州市場へのアクセス(地理的な面およびFTA)、人件費の競争力、経済の安定成長、治安の良さという理由から、欧州市場向けの生産拠点をモロッコに構える動きが出ているためです。
代表的な例としては、フランス自動車メーカーのルノーや住友電装などがあります。上述の通り、モロッコは様々な要素で欧州市場への生産拠点として魅力がありますが、なかでも大きな要素になっているのは人件費の安さです。モロッコの賃金は、西欧や東欧諸国と比べると安価であり、同じく生産拠点として注目されているトルコと比較しても約25%安くなっています。(一般工の場合)
投資先として外資企業から注目!?
2000年代後半頃からFDI(投資/GDP)が上昇しており、2000年は約25%のFDI(投資/GDP)でしたが2017年は約35%となっています。その数値は中東北アフリカ地域を見ても平均値を上回っています。
要因として、外資企業によるモロッコへの直接投資の増加、インフラ整備のための公共投資の増加が挙げられます。
直接投資が増加した背景としては、上述の通りで、多くの外資製造業の企業を中心に、欧州市場の生産拠点としてモロッコに進出事例が増えています。
公共投資の増加はこのような外資企業をさらに誘致するためです。モロッコ政府は開発計画をもとに国内の工業化と雇用創出を進め、持続的な経済成長を狙っています。
公共投資の例としてあげられるのはタンジェMED港の整備です。
同港は、ジブラルタル海峡の南側に位置し、地中海地域で第5位のコンテナ取扱量を誇る大型港湾です。また同港に隣接し、税制面等で優遇を得られるタンジェ・フリーゾーンには、約800 社の企業が進出しています。
また2018 年 11 月には、タンジェとカサブランカを結ぶ高速鉄道が開業しました。
政府はインフラ整備を進めていくことで、モロッコは外資企業を呼び込もうとしています。
日本企業進出事例
M&Aを通じたアフリカ市場の開拓、 日本たばこ産業
1960年代からアフリカ進出、ヤマハ発動機
積極的な企業買収からのアフリカ事業展開!アフリカ17ヵ国に拠点拡大中、関西ペイント
他にも多くの日本企業が進出しており、アフリカの中で日本企業進出数は南アフリカに次いで第2位につけています。
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《参照》
2020年9月16日閲覧
『モロッコ王国 基礎データ』
『モロッコ』
『モロッコのビジネス環境と日本企業の進出(5年間のモロッコ勤務・生活体験を踏まえて)』
『モロッコ経済の現状と今後の展望~アフリカ大陸第2位の日系企業拠点数を有するモロッコ~』
『欧州・投資関連コスト一覧』
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